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「四畳半神話体系」森見登美彦


四畳半神話大系 (角川文庫)

四畳半神話大系 (角川文庫)

ちょっと前に新幹線の中で読み終えた。文庫本を買って読もうシリーズ第X弾*1

前に図書館で借りたことがあったのだけど、そのときは時間制限があったせいで、読めなかったリベンジと、作者のデビュー作の「太陽の塔」は文体がやたら面白かったのだけど、ゆるゆる読んでたらラストがすっぽぬけていったイメージがあって、でも後ろにファンタジー大賞受賞と書いてあったので「ファンタジーならしょうがない」とコブシを振り上げられなかった事のリベンジ。どんな終わりが来ようと受け止めますよ、また主人公はモテない京大生みたいだから一緒でしょ、みたいに読んでたら、また肩透かしをくらった。文体は面白いし、ストーリーも面白いじゃないか。


四話の短編集なんだけど、その四話がそれぞれ主人公の大学生が、大学入学時のサークルを決めるときに、別々のサークルを選んだときのパラレルワールドになっている。ネタばれすると、どの選択肢を選んでも、主人公は四畳半で、世の中の幸せな恋人達を妬みながら、奇怪な友人らに囲まれ、脱力的な事件に巻き込まれる。


楽しかった。微妙に回収される伏線が心地よいし、事件のアホらしいけど、たくましいエネルギーの使い方とか、いいなあと思った。面白い。

*1:数は忘れた