白飯

好きな物100

カルピス牛乳

水ではなく牛乳で割ったカルピスを牛乳カルピスという。牛乳の臭みのようなものが、カルピスの酸味によって打ち消され、ほのかな甘みが牛乳の後味として追加される。

小さなころはこれを極小のスプーンでちょっとずつすくって飲むのが大好きだった。カルピス牛乳はリッチで幸せな時間を与えてくれる。この完全な飲み物は、実世界にありながら、イデアにもっとも近い存在といえるだろう。カルピス、スゴイ。人間スゴイ。

このカルピス牛乳、カルピスの箱に作り方載ってるんだけど、あまり知られてなかったりする。で、知らない人がいると、こちらとしてはソーマ(神の飲み物)とまで思っているので、勧めたり、作って飲ませたりするんだけど、「……まあ、まずくはないけど」みたいな微妙な反応が返ってくることが多い。ましてや「普通のカルピスの方が美味しい」とまで言い出すヤツもいる。しかし、カルピス牛乳を既に知ってる人は、その美味しさに共感してくれるし、人に勧めたときに微妙な反応をもらった経験も持ってたりするのだ。

世の中にはいろんな人がいるという当たり前のことなのだが、ことカルピス牛乳に至っては、そんな簡単に割り切っていいのかという思いがある。カルピス牛乳を好きかどうかという性質が、その人の重要な何かを現しているのではないかと妄想してしまう。