GOTH, ZOO
イケメン、せつなさの作家乙一らしい。このごろは同年代(乙一さんが二つ上)の作家の本を読み漁ってる。
GOTHは、GOTHICのGOTHで暗黒系とある。異常快楽殺人者とそちら側の人間である主人公の少年と、また暗い思想の少女の連作短編集。あとがきまで付いてて、それを読むと、作者も危ない人だとかそういうのでなく、あくまで凶悪な犯人を悪魔としたようなファンタジーとして書いたと述べている。少し安心した。同時にミステリを意識したとあるように、一人称でぼかして書かれる文体はだましてやるぞ、という気配が濃厚で用心して読んだ。
ZOOも短編集。ホロリとくるような話もあれば怖い話も面白い話もある。ZOOもGOTHも世にも奇妙な物語の脚本に選ばれそうな話といえばとてもしっくりくる。そして僕はこのドラマが大好きなので、とても楽しく読めた。なんとなく恐怖小説とかジャンプ小説出身とか偏見にあふれる先入観があったので、今回の出会いはとても良かった。