白飯

好きな物100

真っ当な道

風呂上り。寮の風呂のある棟から、僕の部屋のある棟までの帰り道で、良い匂いがして、見上げてみると、3階の調理場のあたりに灯りが、何かを炒めるような音がした。あー、ラーメン食べたい、と思った。現在11時30分。真っ当な社会人なら、そんなことはしない。だが真っ当な「僕」ならどうするか。食べるのだろうなと思った。想像力が欠如している僕は、せいぜいジャガーさんの新刊が出てるので、コンビニでそれ買って、読みながら、来来亭でチャーハンもつけて食べたら幸せだろうなくらいしか想像できない。食べた後、僕がどのような気持ちになるか、何度も味わっているはずなのに想像できないのだな。

社会人になった数年は「欲望が爆発するフェーズ」なのだと思う。だが、いずれ「欲望を自制するフェーズ」に至るのだろうな。夜中にラーメンを食べたいと、あと何度思うのだろう。