白飯

好きな物100

夜明け前

後輩の内定祝いに出かけていた僕達は、日付が変わるころに飲み終わり、ラーメンで締めた後、帰途についた。後輩は僕の部屋に泊まった。朝には始発で帰ってバイトに向かう彼の為に、PS2ベルセルクをやらせてやり、ひとしきり盛り上がって、後輩が飽きたころ、僕は寝た。

心底苦しそうな顔で後輩が帰った後、僕は寝直して、昼頃に起きた。今日は友人と演劇を見に行って飲みに行く約束をしていた。見に行く劇団は立命館大学の月光斜というところ。


とりあえず、立命館で待ち合わせにして、自転車で西大路を北上した。途中、本屋でからくりサーカス42巻とエスパー魔実を買って、立命館の近くのハイライトで飯を食べる。カツ鍋定食というのを頼んだが、値段の割りにボリュームがあって満足した。ただ、机が傾いていて、味噌汁の碗が置かれたとたん、滑って落ちそうになったのはビックリした。気を抜くとカツ鍋まで落ちそうになるのではらはらした。


立命館に着き、すれ違う全ての若人達は僕よりいくつ下なのだろうと、早くもおっさんくさい呪詛めいた気持ちになりながら、僕は学内を歩いた。中央の広場に椅子と机があったので、そこで座って漫画を読みながら友人を待つ。からくりサーカス42巻を読んだ。なぜか、泣きそうになった。涙がこぼれる寸前だった。藤田和日郎というこの作者を知っている人ならわかるが、この人はドラマチックな死闘、そしてその先の死を描くのがうまい。それでも、こんな簡単に泣くようなもんだったか。年のせいか?


そのあと、友人が到着し、泣き空間は崩壊し、いつもに戻っていった。そのあと、月光斜の招待券が学内にあるということで、それを二人で探し結局一枚だけゲットした。

立命館のホールは、大学の教室にあるような畳めるタイプの木の椅子に座布団がついており、100人以上は収容できる、小劇場としてはかなり良い感じのところだった。演劇の感想は下で。

演劇のあと、先に腹だけ膨らまそうと、立命館近くの、演劇人もしくは演劇を見た人が立ち寄るという定食屋に向かう。店内には演劇のチラシが張られており、学生向けのボリュームある定食の店で、とても満足した。そのあと、適当な居酒屋で飲んだ。友人は、ナカノ実験室という名前で演劇をやっており、8月に公演を控えているので、その様子や、今日見た演劇の感想、ビギナーズユニットに参加する話や、演劇の声の出し方や、ジャンプの未来、サイドビジネスの話など脈絡なく話した。途中、僕が喋らなくなって、友人は心配したようだが、今から思えば、心が無防備になり過ぎていた気がする。アウトプットが出来なくなっていたというか。彼はなかなか興味深い人間なので、この日記を見る数少ない人たちは、HP*1とか見に行ってあげるといい。酢昆布なのにバナナの味がするような人間である(褒めすぎた)。

*1:リンクにある、劇団ヤルキメデス