白飯

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闇の楽園

戸梶圭太。第3回新潮ミステリー倶楽部賞受賞作。

過疎化に悩む町が仕掛けた捨て身の町おこし運動。それに青春を賭けるプータローの若者。行き詰まった産業廃棄物業者、そして新興カルト教団。ある土地をめぐってこの四者が出会い…。
内容(「MARC」データベースより)

闇の楽園 (新潮ミステリー倶楽部)


昔、この人の作品を読んだとき、刺激的な内容と文章ですごく読みやすかったんだけども、短編集だったのが悪かったのか、嵐のような展開の末に結局何も残らないという後味の悪い思いをした。その頃、はまってた舞城王太郎の影響で、スピードのある読みやすい小説は何でも良いみたいに感じてたんだけど、それだけじゃないなあと感じた思い出がある。

その人の最初の受賞作品ということで、そのスピードというかエネルギーみたいなものとストーリーの展開がうまい具合で小説として出来上がってるなあと感じた。滅茶苦茶な悪い奴が滅茶苦茶してるんだけど、普通に良い人が幸せになったりもあって、受賞ということで抑えてるなと感じた。暇なのもあって、久しぶりに、読書に時間をとって楽しんだ。