白飯

好きな物100

三十三間堂

平安時代後期、平清盛とかがいた時代に建てられた。木曽義仲が攻めてきたときに燃えたらしいけど、一部の仏像は頑張って持ち出されて無事だったとか。1001体の千手千眼観世音菩薩、他にも阿修羅とか二十八部衆とか風神雷神までいる。真ん中の3メートルあるでかい千手観音の左右500体ずつの千手観音。あまねく衆生を救うため千の手とその掌に一つずつ目をもつことを望んだという。三十三という数字は千手観音が三十三の姿で人を救うということから。

無数に並ぶ千手観音像もいいけれど、その前に並ぶいろんな形の仏さまも見ていて楽しい。皆、ヒンドゥ教とかゾロアスター教とかいろんな所にルーツを持つ仏様で形とか面白い。仏ゾーンという仏さまが仏像に乗り移って現世で戦う漫画があって3巻で打ち切りになってもたけど未だにファンがいる。僕も好きでその主人公が千手観音で敵に阿修羅や天竜八部衆なんかも出てきてそれもここが好きな理由かもしれない。そして一番良かったのは真ん中の大きな千手観音だ。前にも来た事があったけどすっかり忘れてて、その大きさとか顔の表情とか無数の手とか僕にプレッシャーをかけて圧倒された感じ。奈良の大仏なんかもっと凄いのかもしれない。

祈りましょう。大切な人のために。そして、生きとし生けるものの幸せのために。

という立て札があってこれを読んでからでかい千手観音を見ると、ほんとだ祈ってる。僕らのために祈ってくれている。僕らの幸せのために僕らの代わりにずっと祈ってくれているというその事実が救いになるのかもしれないと思えた。。ずっと座って祈るなんて出来ないけれど、この人というか仏様が祈ってくれている。とその事実を形にして現したら何か大丈夫な気になるんじゃないか。もちろん、その日暮の不安と餓えの中じゃなく、平和にのんびり生きている僕だから思えるのかもしれないけれど。

裸足で木の床の上を歩くのが気持ちいい。一時間程で600円もはらったけれど、思ったよりも良かった。またきたい。