白飯

好きな物100

「慙愧〜刀十郎の桜」劇団HOMURA

内容について「江戸版北斗の拳」という風に友人からは聞いていたのだけど、全然違った。江戸ですらない。


がっつりな和風ファンタジーで、演劇的な笑いを入れつつも、あくまで正道を行く。勝手な想像だけど、脚本を書いた人は、自分の好きなシーンを集積させて作っていったんちゃうかなと思った。物語の面白法則を、個人の嗜好という点で切り取っていくやり方。自分のやり方がそうなので、勝手に共感した。あと、表現されるカッコよさ熱さに関しては僕の嗜好ととても近いものだったので、楽しめた。


だがファンタジーと演劇の相性はとても悪いと思うので、死んでしまいそうなテンションとか、凝りに凝った演出や技術みたいなものが必要なように思う。前に見たピースピット・ファイヤープロジェクトのBOOKという芝居(感想:http://d.hatena.ne.jp/sasuke8/20070325#p2)は、その辺がうまくやれてるように思えた(あくまで僕視点)。んで、この芝居も、そういう点ではもっと良くなれる気がした。現実を忘れさせるというか、いろいろ考える距離感を与えない必要があると思う。難しいなあ、きっと。BOOKのときでも思ったのだが、剣劇とか剣あたってないしなあ。早い動きとかカッコいい動きとか以前の問題で、もっと改良できるんじゃないかと思ったけど、大変だろうなあ。