大きく振りかぶって

おおきく振りかぶって (1)

面白い！熱い！

野球ってこんなに複雑だったのか！と思った。読み合い、戦術が熱い。その読みが外れることもあるし、選手は生き物だからそうそう期待通りにはならない。でもそういうのを織り込んでやってるから、失敗しても次に頑張る。そういう姿勢は清清しいし、だからこそ成功したときは、震えるほど嬉しいんだろうなと監督が一々震えるのを見て思った。

高校球児の清清しさ。
特に主人公三橋のチームメイトは、三橋のために勝たしてやりたいとか、自腹を切って野球部に捧げる監督に感謝こそすれ不満が言えないとかそういう素直な思いでチーム全員が一致してて、自分の役割を精一杯やりきって、それでチームや自分の良いプレイに素直に嬉しいと感じるという。なんて良いやつらだ。球児に限らず登場人物野球が大好きなんだろうなあと思わせる。野球好きに悪い奴はいないという法則が働いているようだ。

余計なところがない。可愛いマネージャーを出したのにもかかわらず、そこにロマンスはない。じゃあボーイズラブはどうかというと見せ場もセリフもない。練習風景と試合がほとんどだ。そんなことを描いているのがもったいないかというように。でも、それがいいんだろうな。月刊誌だし、たくさん出てきたライバル達との戦いまで描けるのか不安だ。連載が続いたとしても、読者を飽きさせずこのテンションと密度で描いていけるのか。今の桐青との試合で終わるのも一つだけども、もっとたくさん見たいなと思った。マンガ見てドキドキしたのは久しぶり。