白飯

好きな物100

疑いを、もってしまったんです

朝は何故か平日と同じ時間に目覚ましで起きた。昨日つけっぱなしで寝たロマサガが音を出していた。よく起きれたなあ。あんまり寝てないぞ。と不思議に思いながらも、戦闘中のロマサガを継続してやって、トイレに行く。このまま起きるのか、すごいなあ。今日は、と思った。

昼から、河原町に靴と服を買いに行く。ついでに演劇を見に行くことにした。

昼はラーメンを食べる。ラーメンは美味しいのだが、味となると美味しい、まずい、辛い、酸っぱい、甘い、こってり、天一くらいしか思い出せない。友人に借りた森博嗣の本に「…言葉というのはデジタル信号だから、時間経過による劣化が比較的少ない」という文章があって、つまり忘れないために言葉で思考しておけば良いというようなことを書いてて、この味を思い出せないということも、味をアナログ値のまま保存しようとしているからなんだなあと思った。味を言葉で表現できないことがわるいのか。

演劇は面白かった。面白かったけれど、面白かった言葉や動きや工夫なんかを思い出せない。これでは人に話せない。高いお金を払って、純粋に消費してしまったなあと、少し寂しくなった。

帰った後、読んでた小説(偶然にも森博嗣)の文章の中で「本から視線を上げると同時に、ふっと現実世界に立ち返り、虚構世界のイメージは煙の如く消え失せるだろう」「すっかり何もかも忘れてしまえるのが小説」とあって、成程、それならば、ラーメンを食うのも、演劇を楽しむのも、楽しんだ後は忘れてもいいんだ。と思えた。