白飯

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太陽の塔

太陽の塔

どっかのブログで、面白いと言ってて、それだけを覚えてて借りてきた本。半分以上読むまでミステリーなのかな?と思ってミステリ的展開と真相暴露を期待して読んでたけど、そんなものなかった。日本ファンタジーノベル大賞受賞作品。

京都に住む大学生が、妄想と空想に満ち満ちていて、どうしょうもない人間に囲まれて、ストーカーしたりされたり、不思議系元彼女の夢の中に迷い込む。堅苦しいである調の独り語りの中に、どうしょうもない面白さがあって、サクサク読めた。女っ氣がなくて、恋人達の世界を拒絶しながら、追い求めて、反吐のような妄想を紡ぐ。どうしょうもない人ばっかりだけど、共感してしまう部分が多々あった。寂しい。覚えたての京都の地名が、どんどん出てくるのも楽しい。