デビルマン
面白かった。
古いマンガであると意識させたのは、前半、ヒロインが「オヌシ」とか「なかなかやるのう」みたいなことを口走ってたくらいで、そういう細かいところをのぞけば、物語の展開や、善と悪の境界線を自在に飛び越えて問い続ける描写は、ぐいぐい読ませてくれる。
あらすじはWikipediaを見れば詳細に書いてあるので興味がある人は読めばよかろう。もう全部書いてあるよ。
以下、あらすじありきの感想。
好きなシーンは、ヒロインの弟が、母親が悪魔に変わってしまった友達と話すところと、最後、悪魔王ゼノンが雪山で寝転びながら、悪魔神と話しているところ。
ヒロインの弟はギャグシーンとして好きなんだけど、悪魔王は、その存在をアピールしておきながら、悪魔神が出てきたら、あっさりとNo2に甘んじる。強いけど、戦う描写も野心もない。こういう謙虚でやる気のないキャラ好きだ。
主人公が悪魔の力を受けて、人格を悪魔側に持ってかれつつも、人類のために戦うという設定やら、守るべき人間の負の部分の描写やら、飛鳥了のミステリアス・パートナーぶり(違う)やら、こう何というか既視感がある。それは、僕が物心ついた頃に読んできたマンガやらアニメやらなわけで。
例えば、牧村夫妻が拷問されて殺されたシーンなんかは、幽遊白書の仙水の過去のシーンとかまんまだと思った。
それら全部がデビルマンの影響じゃあないだろうけど、それらにさきがえて全部あるのがすごいなあ、と単純に思った*1。
- 作者: 永井豪,ダイナミックプロ
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2009/11/11
- メディア: 文庫
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*1:この頃のマンガを知らないので、もしかして、全部既にあったのかもしれないけど。