白飯

好きな物100

「果てしなき渇き」「少女には向かない職業」「黒い仏」「鏡の中は日曜日」「樒/榁」「ハル、ハル、ハル」「陽気なギャングの日常と襲撃」「小説こちら葛飾区亀有公園前派出所」


果てしなき渇き (宝島社文庫)

果てしなき渇き (宝島社文庫)

この主人公の人生転落スピードを、僕はこの物語への期待というか予想が遠ざかっていくスピードで感じている。ああ、もう世の中は絶望に満ちている。だけど読み進めるのを止められない。面白い。だが怖いわ。夜寝てるとき、このフスマがあいて悪者がやってくることだってあるかもとか考えて怖かった。

少女には向かない職業 (創元推理文庫)

少女には向かない職業 (創元推理文庫)

冒頭の数行だけで想像をかき立てられて引き込まれていたが、内容は真っ当だった気がする。もっと日常と非日常のアンバランスな感じを楽しみたかったような。

黒い仏 (講談社ノベルス)

黒い仏 (講談社ノベルス)

***知らないので、よくわからない。続けたくないのに続けさせられてるから無茶苦茶したくなるのか。わざとか。

鏡の中は日曜日 (講談社ノベルス)

鏡の中は日曜日 (講談社ノベルス)

面白かった。しょっぱなから叙述トリックを感じさせながら、ちゃんと騙してくれた。もっともっと騙されたい。

樒/榁 (講談社ノベルス)

樒/榁 (講談社ノベルス)

薄い。楽しめた。名探偵・石動シリーズで学んだのは、名探偵に必要なのは想像力というところ。

ハル、ハル、ハル

ハル、ハル、ハル

「ゴッドスター」を前に借りていたが文体がなんとも馴染めなくて読めなかった。こっちは読めたな。時期的なものか。後書きに、「2005年11月から僕は新しい階梯に入った」と書かれていたが、この調子でいくと詩の世界に入っていきそうだな。前編通してもの悲しいというか悲痛だ。

陽気なギャングの日常と襲撃 (ノン・ノベル)

陽気なギャングの日常と襲撃 (ノン・ノベル)

前作の登場人物の特技とか忘れていたが、最初の短編で説明してくれたので思い出した。でもやっぱり初めて読んだら、すっと入らないんじゃなかろうか。この前に「果てしなき渇き」を読んだせいで、女の子が誘拐されたときとか、1秒も早く助け出してくれさもないと……と暗い気分になったが、伊坂幸太郎がそんなことをするはずがなかった。ギャング達も、余裕ありすぎだろ。あいつらは平気で日常を蹂躙するんだぞ、とか思ったがとりあえず物語中でそんなことはなかった。

小説 こちら葛飾区亀有公園前派出所

小説 こちら葛飾区亀有公園前派出所

京極夏彦が、こち亀を書いているという異色に興奮して買った。異なる作家が書いた短編集だが、全員分読む前に返してしまった。京極夏彦のは面白かった。おばけが答えのなぞなぞを思い出した。石田衣良のは酷かった。東野圭吾こち亀っぽい話を書いていた。手堅い。