白飯

好きな物100

「マーチ!」売り込み隊ビーム

d:id:sasuke8:20030310の話。

とある国を旅行中、軍隊の写真をとったことから、監禁される三人(新婚旅行中の夫、ツアー中の男、そのガイド)。そこから、なんとか助け出そうとする妻とガイドの先輩とそもそもの原因を作ったバックパッカーと、それに巻き込まれる形となったその国の兵士の話。


そんな広くない舞台には大きな扉と石造りの壁のみ。そこで扉の外と内の様子が描かれる。
密室状況ものというのは小劇場的にメジャーなのだろうか。僕が良くみることろは一度はやっていた気がする。狭いところに閉じ込めたら、他人同士でも嫌でも喋るし、物語によって論理は歪な感じに誘導されていく(なんでそういう結論になるのというような)のも、閉じ込められたグループで新たなルールが構成されつつあるので、それが少しおかしくても、登場人物も納得してしまうのか。そういうところがお話を作りやすいのかもしれない。


直球で笑えるというかマニアックな笑いや人を選ぶ笑いというよりも皆が笑える笑い。この劇団は良いなあ。ゲラゲラ笑えるのだけど、ちょっぴり毒を、と公演のしおりに書いてあったように、悪い人ではないけど、デリカシーがないというか、無自覚に人を傷つけたり不快な思いを与えているそんな人物が多く登場していた。バックパッカーは、叱られたら謝るし、悪いことは悪いと思っている一般的に善良な青年なのだけど、自己中心的で他人の神経を逆撫でするけど自分では気付けないといったキャラクタが、まさに今巷にあふれる若者像(僕も含めて)という気がして良かった。


日本語勉強中の兵士が、どんな話でも聞いたあと「わかった」「そうなんだ」と返さずに必ず「あっそう。へー」と無感動に言うネタが、何回見ても面白かった。こういうのを鉄板ネタというのだな。