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ワンダと巨像

ワンダと巨像 PlayStation 2 the Best

ワンダと巨像 PlayStation 2 the Best


映像とか設定とか見ただけでこれは絶対面白いぞとワクワクしたゲーム。その感覚自体が久しぶり。でも発売当時に買った同期の反応が芳しくなく、力を入れすぎて期待されすぎて失敗した感じかと少し残念に思っていた。買ってみたら、案の定、面白かった。


主人公ワンダが、女の子を生き返らせるために、巨像を倒していくという設定。映像で見る巨像がでかい。そのデカイ巨像に剣と弓矢で戦いを挑むワンダ。しがみついて昇り、急所に突き刺す。熱い。


このゲームの面白さは、映画やアニメの世界に参加できる楽しさだと思った。普通に巨像を倒すという事だけなら、あんまり難しくない。倒し方さえ解れば後は単純な作業だ。操作が巧い方がより楽しめるのは確かだけど、簡単な操作でドラマチックなアクションが行なえる。そのアクションがシーンを作る。そのシーンは傷つきながら巨像と戦うワンダの姿を描き出す。プレイヤーはワンダと巨像という映画を創っている。
FFが映画を志向しているという話にはゲームの在り方としていまいち納得がいかなかったのだけど、こういうのはありだ。ストレスを感じずに、いかに自分が操作している気になるか、難しいけどこの辺のバランスがそのためには必要だと思う。このゲームは僕には丁度良かった。


ボタンを一つ押しているだけで巨像にしがみつけるのだけど、それが巨像の大きな腕であったり、空を飛び回る巨像の背中であったり、湖に潜る巨像の尻尾だったりして、迫力がある。まさにジブリのアニメの主人公達が体験する危なっかしいアクションを自分が起こしている(ような気になれる)。転がったりよろけたり捕まったり走ったり。これが心地よい。かっこいいのだ。


またそういう様々な場面が、途切れずに繋がっているのも良い。馬に乗って平原や丘や森を駆けて巨像を探すところから、巨像と対峙するところ、馬に乗りながら弓で巨像を射るところ(アシタカだ!)それぞれゲーム性は異なる場面でも転換に違和感がない。純粋にゲーム世界で楽しめる。


無駄を切り捨てる潔さと、細部へのこだわり、簡単に解ることだけど、なかなかできない事をちゃんとしているのが偉いなあと思った。まだ一週目をクリアしただけだが、タイムアタックだとか隠しアイテムだとかストーリーの謎の部分だとか色々やりこめる要素があるようだ。これで三千円しないのは安いなあ。