白飯

好きな物100

「マンガの夜」劇団ヤルキメデス

締め切りなのに、いろいろあって1ページも原稿が出来てないコンビ漫画家ケンタウロスの一夜を描く。


追い詰められて土壇場の心理、感情、台詞、動きが楽しかった。役者さんらが達者で、ほぼ二人芝居なのに飽きなかったし、ちょいちょい出てくる人たちもキャラクタが立ってて、とても楽しかった。満足。良い脚本と、良い役者という感じがした。安心して見れた。


「人馬一体ですからね」という台詞が繰り返し出てくるのが好きだった。あんまり意味無いのに勢いで通ってるところが楽しい。片方は馬なのか? 


笑いの部分は、基本的に騒がしい掛け合いの中にあるのだけど、エアポケットのように出来る空白の間の笑いが面白かった。本気のぶつかりの中で出来る間だからろうなあ。僕の感情が舞台上に入りきる前は、騒がしい掛け合いは役者が上手いので気持ちが良いのだけど笑えなくて、静かな部分の方が笑えた。動より静の笑いの方が空きなのかもしれんが、面白いのに笑えないってのは、笑いって、厄介で難しいなあと思った。


ブログなどで稽古の様子などを見ている立場からすると、存外に、なんやかんやあっても、うまいこといってるなあと思った。脚本だとか、集まった人たちとか、チラシにのせたマンガとか。


感情が剥き出しになるような役が多かったので、脚本の内容を全部知った上で、演技を見たら、もっと勉強になったかもなあ。見てるときは、何でケンタはこんな良い奴なんやろと思ってた。