白飯

好きな物100

第14回

黒ごま、来たる。

ついにきた稽古二回目。この緊張感。ごまさんの静かな、でも圧力のある喋り方はすごく雰囲気を作る。
基本的には、いつもと代わりなく、時にはおもろいことを言わはるのだが…。


最初、エナジーというワークをやった。円になって、「パッ」と閉じた口を空ける時に強く息を吐くことを、ランダムに選んだ人に向かってやって、それを受けた人は、さらに別の人に息を吐く。このエナジーをどんどん人から人へ早く渡していく、というワーク。


普段なら、ゲームの失敗で笑いが起こったり、誰かが喋ったりするのだが、ごまさんは、それらを封じるわけでもなく、「遅いですよ。もっと早く」、「集中してください」という言葉だけで、どんどん雰囲気を作っていく。やりながら、皆、これからは少し違うのだなと思い始めていたことだろう。


次に、新しい台本が配られて、初読み合わせをする。新キャラクタや追加部分などが、楽しい感じになってる。
だがこの読みあわせ後、一気に別世界に入ったと思う。第一声で、「これまでのビギナーズに比べて、レベルが低い」といわれ、それからいろいろダメだしされる。


ショックはないが、気が引き締まる。これからは、甘くないぞ、と。

いろいろ、いいことを言われたのだが、今後の稽古でも気をつけていくべきこととして

  • 全体の緊張感を大事にする
  • 言葉を発するときに、台詞の背景や感情を大事に。発した後の、感情や感覚を持ち続ける
  • 稽古やワークでは、プライベートを出さない

の辺りが、特に大事だと思った。

一つ目は、個々の台詞に囚われすぎて、全体の緊張感、会話を大事にしていないということ。最初にやったエナジーのワークも、それと関連しているようだ。会話に集中して、緊張感を保ち続けることだ。


二つ目のは、台詞を読むのではなく喋るということへの対策。というか基本なのだろうな。どういう因果を辿って、その台詞が作られるのか、想像しろということだ。上手い人ってのは、そういうのがちゃんとできてるのだろうなと思った。


最後のは、最近、割と仲が良くなってきたことの弊害として、馴れ合いになりかけてたのを、うまく戒めてくれたと思う。11回の身体表現のワークもそうだが、ワークショップをやっている間は、目の前のそれに集中した方がいい。それがやっぱり自分のためだろう。

グループワークとかだと、どうしても他の人が面白いことしてると、笑ってしまうし、ツッコミたくなる。だが、それはグッと我慢だ。何をするためにここに来たのかを考える。


先への不安は出てきたが、安心もした。日常にはないものが、ここにはありそうだ。