白飯

好きな物100

第二回

今回はコミュニケーションワークショップとして、劇団飛び道具の山口吉右衛門さんが講師できた。
バレエとかで見たことのある、手すりがついてて、大きな鏡のある部屋で、山口さん指導のもと体や言葉を使ったゲームを行った。

指導といっても、全然厳しいものではなくて、気楽で楽しいものだった。冷めた態度をとったり、ひいてしまう人はおらず(当たり前か)子供のように楽しんだ。ただ一番最初にやった「部屋中を這い回りながら、人と目が合ったら『やあ』と挨拶する」ゲーム(?)は、きゃいきゃい良いながら一体何の意味があるんだろうと現実に戻りかけた。それでも、ゲームの中で、各人の個性や、思わぬセンスや面白さが見えてきて、とてもよかった。


楽しかったのは、二人一組になって「一人が提案することを、延々と断り続ける」ゲーム。「熱いな。プール行こうや」「いや、泳げんし」「じゃあ、アイス食おう」「金ないわ」「奢るよ」「理由もなく奢られたくない」というようなのを時間いっぱい続ける。このsasuke8、実力はないがウソなら得意、ということで、ノリノリで楽しんだ。第二段階は「一度提案に乗ってから断る」。その状況自体が面白いので、さらに楽しい。第三段階は、提案を断らずに「提案を肯定してさらに提案をエスカレートしていく」。ハンバーガーを食べに行くのが、全国行脚して店を出す展開まで発展する。


あと、最後にやって面白かったのが、「パとぺとポだけで会話する二人がいて、それぞれを二人が通訳する」というもの。これがなかなか面白い。パとぺとポしか喋れないので、会話する本人達にも会話は難しい。身振り手振りと声の調子だけで会話を続ける必要が在る。会話する二人も翻訳する方も、互いをじっくりと見て、互いに影響されながら、会話が作られるという趣向。動きと声で、パペポだけで状況を作り出す人がいれば、面白い訳で、場を混乱させる人など、個性が出てとても面白かった。


今日やったゲームはどれも「コミュニケーションする他人を意識する」「他人の反応をよく見て、予測する」「一緒に作り上げる」といったことを意識するためのもの。実は細かい部分で、いろんなコミュニケーションがあって、演劇ではそういうの大事なんだなと思った。
一人で、面白いだろうと、シュールな方向に突っ走っても、結果面白くならない。反省と共に、大事なことを学んだ気がする。あと、おかげで参加者の名前は覚えられた。
まだ気楽な感じだが、大丈夫だろうか。嵐の前のような不気味さ。心配しすぎか?