白飯

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DVD「12人の追い抜けないアキレス」ヨーロッパ企画

群像密室シチュエーションコメディ。以下パッケージの後ろの概要。

目が覚めたらよくわからない白い部屋に閉じ込められていた12人。
ドアが開くカギはなんなのか、そもそもドアなのか、ドアってなんなのか。
議論が議論をよぶ群像密室サスペンスコメディ。

12人もわらわらと人がいる。こんなにいらないだろと思ってたけど、やがて12人もいたのかと思うくらい、一人一人に個性が出てきた。面白い。

これまでに見たヨーロッパ企画の演劇と同じように、登場人物には危機感が足りない。パニックになることもなく、ノリがよく、無責任だ。名前ぐらい確認したらいいのに。

この部屋は何なのか?、何故この部屋に閉じ込められているのか?、誰が?、何のために?という議論を前半に、この部屋からどうやって出るか?という議論を後半にするのだけど、皆一人の適当な意見にはノリノリで賛成しては、誰かが気付いて反対意見を言うと途端に翻る。いつしか三浪中の受験生が一人ヒエラルキーの最下層におかれるところなども含めて、集団のいやらしい感じが出てて面白かった。会話はいたってコミカルで楽しい。皆他人という設定からか、やたら「〜ですよね」という語尾になってた。

部屋を出るための仕掛けの議論なんかも、理系の考え方ってほどじゃないけど、論理的な妄想というかプログラムを組むような楽しさがある。うーん、意味のわからん文章だな。

必要最低限のモノだけ用意して、そのモノについてずーっと登場人物に語らせる感じの芝居。これで1時間半ってすごいなと思った。