白飯

好きな物100

「ブツダンサギ」ベトナムからの笑い声

三つのコントのオムニバス公演。以下、あらすじと感想。

ACT1「ブレーンバスター」

別人格に入れ替わり途中に脳内で挟まり、突然会話することになった多重人格者が、別人格がうまいことしてた彼女の前でドタバタして結局ふられる。

長いセリフを速く危うげなく喋りきる役者さんは上手いと思ったけど、なんだかセリフ臭さが強くてその違和感(関西弁じゃなくてKANSAI弁、みたいな違和感、意味不明だが)が笑いにくくしてた気がする。

ACT2「ロールプレイングゲーム

ドラクエⅢの一部改造ゲーム画面動画をバックに、モンスターと闘う生身の冒険者達の姿がほぼ無言劇で演じられる。

本気で殴られて痛がる姿、モンスターのお金を取り合う姿、魔法使いの魔法に「ええな、それ」「確実やな」と喜ぶ姿、チープな衣装も相まってゲームの嘘くささと人のリアルな姿が共存してて面白かった。

ACT3「ずっこけ三人組 ライフ イズ ゲーム」

40を越えたズッコケ三人組がかつてのアイドル荒井さんに呼び出された同窓会で、薦められるまま始めた人生ゲームで、互いにキャラクターを象徴してた外見も様変わりしてそのうちに悲惨な人生の中で蓄えられた闇が噴出し、導く者である荒井さんにより、森元様の教えを知り、再び歩き出す力を得る「汝、エドモントの槍を回せ!」

本家の「ズッコケ中年三人組」*1はどうかしらないが、今日見た話の方はかなり悲惨な人生を送ったようで、就職した後に引き篭もり、痴漢で刑務所を経験、借金12億、そんな自信も未来もない三人が、過去の懐かしみとほんの少しの期待をもってきた同窓会が、新興宗教の勧誘員になってたアイドルの罠という救えない構成が「笑えない笑い」をうまく表してたと思う。


三つの中では、最後のが力入ってて素直に笑えた。ACT1のセリフ臭さも宗教の勧誘員の場合ぴったりとなる。三人のトラウマを誘発させ、口当たりの良い適当な言葉で元気付け、洗脳していく導き手・荒井さんが楽しかった。