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魔王城殺人事件

魔王城殺人事件 (ミステリーランド)

歌野昌午。この少年少女向けミステリーランドシリーズが好きだ。同シリーズの「くらのかみ」小野不由美、「探偵伯爵と僕森博嗣、も前に楽しく読んだ。やっぱりこの少年少女視点というのが好きだ。不思議な事件と日常的な学校、クールな思考や子供らしい感情、いろんなものがごちゃ混ぜになった感じが面白いのだと思う。少年少女のズッコケ三人組やマガーク探偵団とか小学生時代に楽しかった本(今でも楽しい)の古き良き思い出をもう一度味わいたいということもあるかも。それを思えば、少年が主人公なのが多い宮部みゆきも同じ理由で好きなのかもしれない。

あらすじ
五年一組一斑の面子が、妖しい噂の飛び交う町外れの屋敷で起こった不思議な出来事の謎を解き明かしていく。デオドロス城。ゾンビ女。物質転送装置。乳母車男の死体。消失。

それぞれの個性が出る登場人物の会話は楽しい。論理的な台詞を吐きながらも、探偵団を設立して探検に乗り出すあたりのアンバランスさも面白い。最初は、小学生の台詞に違和感があったような気がしたが、後半は全然気にならんかった。アリのクイズは、悲惨な結末しか思いつかなかったので答えを聞いて少し安心した。