白飯

好きな物100

思わせ振りは罪

私は、この日に起こったことを語る術を持たない。それは、おそろしく、くらく、そしてかなしい。それでも私が心の底にこびりつく義務感から、ここに文章を書こうとする愚かさと浅ましさを、どうか笑わないで欲しい。私は、この日に起こったことを語る術を持たない。それは、恐ろしく、暗く、そして悲しい。脳裏に浮かぶ情景でさえ、私の心は滑稽なほど震え、全ての扉を閉じてしまう。私は、目を閉じて、耳を塞ぎ、それでも聞こえて来るあの歌に、まぶたを透かす光に、哀れな声をあげて許しを乞うている。